このプラットフォームの目的
このプラットフォームでは、アジア太平洋にいる先住民の仲間たちが、
- このネットワークの存在と、この場に集う仲間たちの活動や取り組みについて知ることができている
- 自身のコミュニティが伝統的に守り継いできた食文化に意識を向け、その豊かさを保全継承することの重要性に気づくことができている
- 各々のコミュニティが抱える課題を「食」を通して解決していく、おいしくて楽しいアイディアのヒントや、一緒に取り組む仲間をみつけることができている
アジアで暮らす/アジアにルーツを持つ
先住民の方々へ
先住民の方々へ
私たちのネットワークに参加して、アジア太平洋の各地の先住民たちと「食」を真ん中にしながら学び合い、支え合い、連携していきませんか?
「(この冊子に出てくる)同じような取り組みを自分の地域でもやりたいので、もっと詳しく話が聞きたい」「やってみたいことがあるけれど、どこから手をつけていいか・・・」というような相談があったら、お気軽にお問い合わせください。私たちはいつでも歓迎します。
「(この冊子に出てくる)同じような取り組みを自分の地域でもやりたいので、もっと詳しく話が聞きたい」「やってみたいことがあるけれど、どこから手をつけていいか・・・」というような相談があったら、お気軽にお問い合わせください。私たちはいつでも歓迎します。
先住民ではないけれども、
関心を持ってくださる方へ
関心を持ってくださる方へ
もし、「自身は先住民ではないけれど、先住民の活動や取り組みに関わり、協同したい」という方がお読みいただいている場合は、その気持ちに感謝を申し上げるとともに、是非、「先住民の直面している状況や課題を深く理解」し、「先住民の言葉に耳を傾け」、「先住民の主権を尊重」してくださることを、心からお願い申し上げます。
あなたの寄り添いの気持ちに、深く感謝します。
あなたの寄り添いの気持ちに、深く感謝します。
スローフード先住民ネットワークは、世界中にある先住民のコミュニティ、パートナー、組織からなるネットワークです。”生物多様性を守る先住民たちの声を、より広く世界に届けるために”食と文化に関する議論の最前線に先住民の声を届け、スローフード運動とそのプロジェクトヘの先住民の参加を制度化し、地域と世界のネットワークを発展させるために、スローフードの数あるネットワークの一つとして生まれました。
世界人口のたった5%。
世界各地の先住民が居住する、地表約22%に、
生物多様性の80%が守られている。
世界各地の先住民が居住する、地表約22%に、
生物多様性の80%が守られている。
スローフードでは、”生物多様性を守ることは、文化的多様性を守ること”と考えています。先住民が自分たちの土地を管理し、自分たちの必要性と決定に従って食物を育て、家畜を飼育し、狩猟、漁労、採集をする権利は、その生活を守り、在来の動物品種や植物品種の生物多様性を守るための基本だと考えています。
スローフードの様々なネットワークの中でも、先住民ネットワークは生物の多様性の保全の観点で特に重要視されています。先住民の「自然の恵を取り尽くすことなく、翌年・孫の世代まで資源を繋いでいく意識の中で自然と共生する暮らし」が、生物の多様性を残してきたと言われています。そんなわたしたちの暮らしも、近代化・グローバル化の影響を受け、自然の生態系が維持できなくなってきています。政府や国際企業の方針により単ー作物の生産が奨励され、森林が拓かれ、リゾートや都市開発が進み、これまで大切に繋いできた自然が急激に減少しているのです。そしてこのことが気候変動を加速化させ、また生物の多様性に影響を及ぼします。先住民の食や暮らしを守ることは、生物多様性の保全に直結しているのです。
Indigenous Peoplesは、日本では先住民、あるいは先住民族として訳されています。先住民(族)の定義としては、世界各地の先住民の置かれている立場や、辿ってきた歴史が非常に多様てあるため、普遍的な一つの基準などを設けることは不適切とされています。そのため、「自らが先住民(族)であると自認していること」という主観的判断を最も重要としていますが、客観的判断として現在様々な国際会議などで引用される考え方としては、ILO (国際労働機関)の以下の様な表現があります。
“独立国において、征服もしくは植民地化、または現在の国家の境界が確立された時点で、その国またはその国が属する地理的地域に居住していた人々の子孫てあることを理由に先住民族とみなされ、その法的地位にかかわらず、独自の社会的、経済的、文化的、政治的制度の一部または全部を保持している人々。”
先住民族は世界のもっとも不利な立場に置かれているグループの一つを構成する。国連はこれまでにも増してこの問題を取り上げるようになった。先住民族はまた最初の住民、部族民、アボリジニー、オートクトンとも呼ばれる。現在少なくとも5,000の先住民族が存在し、住民の数は3億7000万人を数え、5大陸の90カ国以上の国々に住んでいる。多くの先住民族は政策決定プロセスから除外され、ぎりぎりの生活を強いられ、搾取され、社会に強制的に同化させられてきた。また自分の権利を主張すると弾圧、拷問、殺害の対象となった。彼らは迫害を恐れてしばしば難民となり、時には自己のアイデンテイティを隠し、言語や伝統的な生活様式を捨てなければならない。
引用:国際連合広報センター